2012/06/11 谷川岳一ノ倉沢・烏帽子沢奥壁南稜

【メンバー】N田さん、I
本来ならば6/9,10の予定でしたが、天候不良により中止になってしまいました。
他のメンバーは月曜ということもありもちろん仕事があります。
私は元々月曜は有休を入れており、このチャンスを逃すと梅雨の時期に入り
当分お預けになりそうなので同じくお休みであったNさんと念願の南稜に行くことになりました。
なんと二人とも本チャンの岩は初めて
Nさんは南稜の1Pまでは行ったことがあるとのことです。心強い。
事前に諸先輩方に色々とアドバイスを聞き臨むこととしました。
一ノ倉出合に到着したのは前日の22時くらいでした。
みなかみでは雨が降った様子はなかったのですが、出合は小雨模様。。
明日の天候回復を祈って早めに就寝しました。
当日、3時半起床。
早速外の天気を観察すると雲は若干あるものの晴れていました。
ただ、前夜の雨のため、登攀するか否かしばし考えているとクライマーらしき人がちらほら。
その後2人組、5人組のパーティーもやってきて南稜に行くとのこと。
私たちも早速、準備に取り掛かりました。
5:00
出合からテールリッジへ向かいます。

出合

この時期は雪渓を経由してテールリッジまで行けます。軽アイゼンは持ってきたものの付けずに歩きましたが
やはり付けた方が疲れず行けたと思います。
5:17
テールリッジ到着。
Fixロープがあるため登り口は明瞭でした。
リッジ部分は前夜の雨のためやはり濡れていました。
Fixがありましたが、注意して登っていきます。Fixがなかったらちょっといやらしい感じです。

テールリッジ(正面は衝立岩)

中央稜基部を通り過ぎ、南稜テラスまでトラバースしていきます。

中央稜トラバース

6:43
南稜テラス到着。
先行には2組のパーティーがいたため、しばし休憩をしました。
後ろにも年配のクライマー5人組がやってきました。
すこし話をしながら待ちます。
7:15
登攀開始。
1P(Ⅳ):リード:I、フォロー:Nさん

1P

やはり本チャンはプロテクションが見辛いです。うっかり見落としそうになります。
スラブはホールドも多く快適でしたが、チムニーは濡れており緊張の連続。心臓に悪いです。
2P(Ⅳ):リード:Nさん、フォロー:I

2P

Nさん、叫びながら登っていきます。やはり所々濡れているですね~
トポ通り豊富なホールドのフェイスでした。
終了点にはハンガーの懸垂支点があり、ほっと安心できます。ホント人気ルートなんだなあと感じました。
ここから3Pまで草付を行きます。
3P(Ⅲ):リード:Nさん、フォロー:I

3P

Ⅲ級より難しいんじゃ・・
途中、懸垂用支点がありましたがここでピッチを切らずその先で切りました。
ここで切るとその先でかなりロープの流れが悪くなったと思います。
さすがNさん。
4P(Ⅳ):リード:Nさん(W)、フォロー:I

4P

4Pクラック前

最終の核心Pを自分に譲ってくれるというのでクラック手前までNさんがリードしました。
さすが大人なNさん。
スタートは諸先輩のアドバイス通りをリッジを右側から登ります。
たしかに左からでもいけるようですが、濡れ濡れ状態なのでとても行く気にはなれません(涙)
クラック手前でピッチを切りリードを交代します。
本来ならクラックを行くようですが、濡れ濡れ状態なのでとても行く気にはなれずクラック左側の
フェイスを選択しました。
5P(Ⅴ):リード:I、フォロー:Nさん

5P

下から見るだけでもびっしょり濡れているのが分かります。しかも小雨も降ってきました。
核心Pで雨なんて悲しくなりました。(笑)
まあ、でも行くしかないのでいざトライ!
下部は快適なフェイスでしたが、終了点直前はちょっと外傾気味。
足を滑らせ危うくフォールしかけましたが、なんとか建て直しやっと最終終了点へ。
Nさんは後ろのパーティーからせっつかれ素早く登りきりました。
さすがNさん。

5P終了点から

10:15
二人とも終了点到着後、しばし休憩。
いや~登りきりましたね~と
達成感に浸りながらNさんと握手と記念撮影。
Nさんの目にうっすら涙が・・見えたような。

最終点より烏帽子岩

10:54
6ルンゼより懸垂開始しました。
懸垂隊長のNさんが先陣を行きます。
さすがNさん。

6ルンゼよりNさん懸垂

草付まで3P懸垂をしていきます。
草付からは登攀ルートと同じ場所を懸垂していきます。
ここからWが先陣をやらせて頂きました。
特にロープがスタックすることもなく南稜テラスまで降りられました。
ちょっと休憩をしテラスよりトラバース部分まで懸垂で行きます。
下りのテールリッジは恐るべし。
雪渓では軽アイゼンを付け小走りで行きます。やっぱりアイゼンあると楽ですわ~
14:49
出合到着
下りに時間を要してしまいましたが、安全に帰ってこられたの良しとしましょう。
初の本チャンを振り返ってみて、やはりアルパインはスリリングで刺激的でした。
今度は違うルートに挑戦してみたいなあと感じました。
岩が乾いている日に(笑)
帰りは湯テルメにてさっぱりして帰路につきました。
Nさんありがとうございました。
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