2014/1/3 ピーカンの那須朝日東南稜

日付            2014年1月3日(金)
メンバー     大竹(CL)、F森(SL)、Y岸、吉田、田中(記)
タイム         9:10大丸駐車場⇒10:55東南稜取付き⇒13:15朝日岳山頂⇒15:20大丸駐車場

冬の那須は、北西からの強風に守られ容易には登らせてくれない。昨年同時期の山行は、取付きを目前にして会長が強風に飛ばされあやうく滑落という場面もあり、あえなく敗退。それだけに今年はリベンジの意味を込めての再チャレンジだった。

●核心はアプローチにあり、タイヤチェーンは必携です。
大竹号は東北道を快調に飛ばし、ナビを信じて出口を一つ通り過ぎるというマイナーなトラブルがありながらも時間通りに那須へ。那須岳がきれいに見える。快晴だ。さて雪道となりそして車の渋滞。圧雪の上で一台が止まるとそのあとの車も当然ストップ。するとわずかな坂道でも発進ができない。チェーンを付けて事なきを得たが、スタッドレスタイヤといえど、上り坂で止まると発進ができなくなるということを忘れずに!

●今年の那須は雪が少なめ
昨年に比べて雪が少ないことからワカンは携行せず。一般道チーム3名を加え、予定時間を30分程度遅れ、総勢8名で9:10大丸駐車場を出発。林道沿いのなだらかな道を歩き、茶臼岳ロープウェイ駅を通りすぎて、ようやく登山道へ。左に茶臼岳、右に朝日岳を見ながら東南稜の入口である高山植物の標識のある場所へ。ここから沢におりたところが東南稜の取り付きとなる。

朝日岳をめざし雪原を快適に歩く

東南稜を目前に記念撮影

 

●春山のような岩場
取付きにはさすがに膝ほどの雪。それもアイゼン団子がすぐにできる湿って重い雪。一方、岩場に上がると東南稜には雪がほとんどなく、アイゼントレーニングのようだ。傾斜はきつくなく、手がかり、足がかりが豊富で、登りやすい。ただ、岩がもろく浮石、ガレが多数あり、落石にならないように気を使った。春山のような陽気で、汗をかく。贅沢な悩みだが、冬の晴天時の山行は、ウェア選びが難しい。

春のような日差しの下、東南稜を登る

●核心部分は懸垂下降と右巻き
核心の一つであるルート上のギャップ。5-6m程度の岩の裂け目がある。下りはクライムダウンも可能だが、真新しい鎖の支点が設置してあり、いかにも懸垂下降せよと言わんばかり。F森SLがロープを設置したのち、久しぶりの懸垂で少し緊張。降りてから、登り返しがあるのだが、ふと右をみると踏みあとあり。大岩にそって右にまいていくと、そのまま頂上まで続くトレースが現れた。

久しぶりの懸垂下降

●山頂直下のフィックスロープ
山頂直下は雪がついた傾斜のきつい一枚岩。F森SLの経験から念のためのフックスロープ設置。フィックスロープにプルージックで確保し登ると、あにはからんやそれほど難しくなく、プルージックを持ち上げるのが面倒になるくらい。まあこれも確保されている安心から来た余裕か。朝日岳山頂到着は、13時15分。正に360度の大絶景。快晴、微風。

頂上へ続く最後の登り

ピーカンの山頂、360度の絶景

●下山途中のトラバース道は反省点多し
下山は一般道を歩くので難しい箇所はないが、一点、峠の避難小屋直前の夏道は雪に覆われ、45度程度の雪の斜面となっている。通常は、トラバースを避け一山越えていくことが常道だが、この日は雪も少ないことからトラバース道に踏み込んだ。ところが思いのほか長いトラバースにメンバー全員がこのまま進むより、谷に降りて取付き点へ戻る、いや逆にここから山に登る、などの意見が雪の斜面で交わされ、結局は常道へ引き返すことに。すると後続の登山者2人組が、トラバースはすぐに終わるよ、との話から再度Uターン。OACがトラバース道で右往左往し、最後にハイキング登山の方のアドバイスをいただく一幕でした。

雪の斜面をトラバース

今回の山行の○
なんといっても好天に尽きる。これが昨年と同じ山か、と思えるくらい天気。本来は厳冬期のバリエーションルートなのだが、ジャケットを脱ぎたくなるほどの春山気分。ながめは最高、山頂でいただいたカップヌードルが美味でした。

今回の山行の×
核心部のまき道と下山時のトラバース。核心部をまいてしまったことで、バリエーションの意味合いが薄れてしまったこと。またトラバース道は、雪庇の崩壊からなだれる危険性があり、それを考えると選ぶべきではなかった。雪の少なさと暖かさにほだされて、ゆるい選択をしてしまったことが×。

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