2014/5/3-4 体力勝負の白馬主稜

日時       2014年5月3-4日
メンバー (CL)M崎、H野、I村、F森、T中(記録)
タイム    5時10分白馬尻出発⇒11時15分白馬山頂⇒12時50分白馬尻戻り

白馬主稜コースは、標高1550mの白馬尻から、八峰の雪稜ピークを経由し2932mの白馬岳山頂にダイレクトに登頂する。単純標高差は1400m。白馬尻から白馬岳山頂までの平面直線距離は2500m程度しかないため、平均30度程度の急登となる。(白馬大雪渓は平均17度)白馬岳は自分が初めて登った北アルプスの山であり、OAC入会したときいつかは主稜から登頂したいと目標に定めていた。

●スタートの遅れ
3時起床、4時半スタートの予定だったが、朝食、水準備に時間を要し、スタートは5時10分となった。天候は快晴。3時起床時点で2組ほど出発しており、5時に主稜を見上げると登山者の行列が見えた。予定時間の遅れから準備に焦りがでて、装着したスリングの垂れ下がり、頭にヘッドランプつけっぱなしと我ながら見苦しい。朝の出発は自分で自分の装備に間違いがないか、不具合がないかをチェックできるようにしておきたい。

主稜パーティ出発前。ヘッドランプつけっぱなし、スリング垂れ下がりなど要チェック。

●岩稜帯で順番待ち
白馬尻から八峰の取り付きまではなだらかな雪面。早朝の日差しが反射してまぶしい。見上げると先行している登山者が行列をなして登っている。トレースというよりもステップが階段状にできており少々急だが、スノーハイクといえないこともない。八峰の下部、7峰か8峰あたりは岩稜がむき出しになっており、ブッシュ、岩場を通過する。先行パーティがなぜか、フィックスロープを張ってブッシュ帯を下降しており、ここで渋滞が発生した。ただこれ以外は目立った渋滞はなかった。

だんだん斜度が増してくる。それでも快晴のもと、気分爽快。

●次々に現れるナイフリッジ
5峰あたりからナイフリッジの連続となった。トレースはあるもののピッケルもシャフトではなくピックを使うことが多くなり、急登に息が上がる。ピークを越えると左右は切れおちたナイフリッジ。風もないのでナイフリッジを通過するのも楽しい。山頂に目を向けると続く山頂へ続く主稜、振り返るとうねうねと続く雪稜。自分が主稜を登っていると実感した瞬間だった。

振り返るとコブコブの雪稜にトレースが見える。

●雪稜のテント跡は3か所
ヤマレコや雑誌にも載っていたが、主稜コース上にもテント設営が可能の様だ。実際今回も3か所のテント跡を見た。雪稜上のテント泊はそれなりに面白いだろうが、風がふいたらどうするのだろうと少々心配になった。厳冬期の雪稜をテント装備で登る訓練にはなると思ったが。

ナイフリッジの上を歩くI村さん。

●山頂直下の雪壁はロープなし
主稜の最大の難所は山頂直下の雪壁とされている。写真では垂直に見えるような雪壁。実際には60度の斜面だった。他のパーティがロープを3か所ほど張っており、山頂直下は大渋滞。トランシーバーを持ったリーダーらしき人が1人ずつ確保して登らせているようだ。一方で、その横をロープなしの登山者が次々と登っていた。M崎さんが雪壁の状態、それまでの全員の登り方を見たうえで、ロープなしで行けると判断、我々5人はピッケルだけで雪壁をクリア。11時15分に全員無事白馬主稜登頂を果たした。

山頂直下、雪面登攀訓練の様相を呈している。写真上部が白馬岳山頂

●総括
M崎リーダーの年齢を感じさせない体力、脚力できついコースの中、パーティを引っ張ってもらった。また、体調不調者が発生すると付添い体調を伺いながら、 最後はいいタイムで登頂することができた。山行計画作成、夕食朝食の食事当番、さらにリーダーと全て面でM崎さんに感謝感謝の山行だった。

全員主稜登頂しました!

今回の山行の○
念願の白馬主稜を快晴、微風のもとに登頂できたこと。危険な個所もなく、ヒヤリハットもなかった。体力勝負だが、アイゼン、ピッケルワーク、雪山経験を身に着けたら、OAC全員のメンバーにチャレンジしてほしいコースと思う。

今回の山行の×
体調不良のメンバーが二人でたこと。エスケープルートがない中での体調不良は、進退窮まる場面が発生する。二名とも休むことで体調を回復し事なきを得た。かく言う筆者も腰痛ベルトを巻いての山行であり、決して誉められた体調ではなかった。自戒の意味も込め、前日、出発前のメンバーお互いの体調チェック、本人自身の体調管理を肝に銘じたい。

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