2014/6/15 丹沢 水無川水系 セドノ沢右俣

メンバー:N田(ケロロ軍曹) S田(黒の弾丸) W辺(青っ尻)

本日も晴天なり。7:30過ぎ、戸沢の駐車場に弾丸さん到着。前日の疲れもそれ程残っておらず、身体は軽快。問題は心持ち…。「大丈夫かなあ?私、登れるかなあ?怖いよぅ…」と幾度となく漏らす青っ尻。しかも、最後の最後に35m大滝が待つ。緊張感を抱き続ける遡行になることは明らか。

「経験者が二人もいるんだからダイジョーブだよー」という軍曹の言葉に覚悟を決める。「難しそうな滝は巻くかもしれないしね。」という淡い期待もちょっぴり持ちつつ。…もちろんそんなはず、なかったけれど。

8:55 駐車場発  9:15 入渓  9:30 水無川F1  10:05 セドノ沢F1  10:15 セドノ沢F2 10:20 セドノ沢左右俣分岐  10:25 右俣F1  11:40 右俣F2  13:30 右俣F4(35m大滝)15:30 大滝上  16:00 詰め開始  17:30 政次郎尾根  17:50 下山開始  19:00 戸沢駐車場着

軍曹と弾丸さんの後を追って水無川入渓。

 

寒がりを自覚しているにも拘らず、出だしで敢えて全身を濡らす軍曹がいた。

水無川F1:左壁を登る。

 

F1を越えるとすぐにセドノ沢の入り口。

 

セドノ沢F1・F2:このあたりはロープを出してもらいつつ、難しいことはなく快適に登る。

 

セドノ沢F3(右俣F1):記録をみると、技術的には大滝よりも難しいと記されている。確かに…。ヌルヌルと黒光りするトイ状の8m。水流左にある残置ハーケン、1個追加したカムを使って支点を取りながら弾丸さんがリードする。「いやー、悪いなあ。」と弾丸さんが立ち止る度、「大丈夫か、私??」度がどんどん増していく。じわりじわりと弾丸さんが登り切り、セカンドで軍曹が登り始める。「俺の登り方、よく見ててね!」と言い残して。「はい…」と消え入りそうな声で青っ尻は返答する。

滝中間より、トイ状部分水流側に背中を押し付け、左側の壁をシューズで押し付け攀じ登るような体勢で登る軍曹。なるほど。

後続のパーティーが追いついており、「すみません、時間かかりますけれど…」と挨拶をしていざ。確保されているのに緊張感で喉がカラカラ。軍曹のようにスルスルとは身体が上がらない。芋虫のように(いや、芋虫よりもゆっくりと)水音の中を進む。ようやく登り切り、「はーい、お疲れー。」の声を聞くと心底ほっとする。

この滝を、後続パーティーの女性は正対でいとも簡単そうにリードしてこられた…。弾丸さん、しばし呆然。

 

続くセドノ沢F4(右俣F2):ここも滑るし逆層ちっく。上部は木を丸抱えして滝上へ。

 

F3/F4を越えた所で大休止。ミソサザイの鳴き声を聴きながら、陽だまりの中で見る弾丸さんの背中は哀愁漂うものがあった。

 

F6(右俣F4):クライマックス、35m大滝。でたー、でかいー!写真に納まらないー!ちょっぴり鑑賞した後、滝の右側に巣穴を持ったキセキレイが度々見物に来る中、ここも弾丸さんリードで登攀開始。下部10mほど登ると、3~4人が立てるテラスになり、ここでピッチを切る。

ここからの出だしが悪く、試行錯誤の末、「青っ尻、肩を貸せ。」とビレイ中の軍曹からの指令。「はいっっ!どうぞ、こんな肩でよければいくらでも!」と弾丸さんの体重を受け止める。「いいの?乗るよ?本当にいいの?」と恐る恐る立ち込む弾丸さんの優しさ…。

 

セカンドで登る軍曹が、そこここにお助けスリングを掛けていってくれたおかげで、私にも登ることができたが、岩を右に回り込む所でヌンチャクがなかなか外せず、ぎりぎりの状態に。何とか切り抜け、それからもヌンチャクがしがし掴みながらお二人の元へたどり着く。

 

大滝上部は立木下から巻き、F7の先で沢に降りる。その先、急なガレを登り、まだ頼りにならない笹しかなく土に指を突き刺しながらの急登を行く。そこで岩壁に突き当たる。「へ?詰めでまた岩登るですか?」

この先の状況いかんではヘッデン下山か…とヒヤヒヤする。しかもその岩、実に脆い。いくらでも掴むところがあるように思えるがそーっとそーっと登る。結構大きなラクがすれすれを落ちていく。岩場を抜け、急登をさらに少し登ると「登山道に出たぞー!」という声が(T_T)政次郎の頭の直下に抜ける。ようやく緊張から解放され、笑い合いながら握手。

この日はピノキオ(=足が棒)の出現もなく、軽快に戸沢までの下山をおしゃべりと共に楽しむ。

 

計画段階からの緊張感、滝を目の前にしての緊張感、少しずつロープに慣れていく感覚、一人で残る登攀待ちの時の不安感、軍曹や弾丸さんが上にいるという心強さ、ロープの張り具合で疎通する感覚、上部に軍曹や弾丸さんが見えた時の安堵。

先生お二方には本当にお世話になりました。尻の青さが少しでも薄くなるよう精進します!

 

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