2014/8/17 笛吹川東沢ホラノ貝ゴルジュ(を覗きに)

メンバー:S田 N田 W辺

過去二度の東沢釜ノ沢遡行時に見た、怪しく口を開き冷気を吹き出すホラノ貝のゴルジュ。巻道から見下ろすと到底、自分がそこを遡行対象にするなんて想像もつかなかった場所。その計画を聞き、下調べをするうちに楽しみでたまらなくなった。「あの奥を覗きに行ける…。」

 

9:10 西沢渓谷町営駐車場から林道歩き30分。このN田さんのはにかみ笑いの意味するところは…

 

顔を見せられないくらいの何があったのか…?「どうせこれから沢に入るし」的な行動の後の一枚。逆光とパンツの色合いのせいで、なぜか入渓前にパンツが濡れて色が変わっているのが写らなくて非常に残念。

 

9:40に東沢の河原に降りる。その後、東沢下部から遡行し、ホラノ貝まで行く計画であったが、水の量を見て即座に断念。前日の雨でかなりの増水。先ほどの粗相を洗い流す為か?N田さんは敢えて浸かる。

 

どこからも登れるわけない水量の滝。左岸の道から流れを見ながら進む。

 

10:30 ホラノ貝のゴルジュに到着。S田さんに、水流についてのレクチャーを受ける。下向きに引き込まれる流れが起きている。

 

ゴルジュ突破は当然あり得ないが、F1が見える所まで行ってみることになり、N田さんがトップで泳ぐ。普段は瀞の状態のゴルジュ入口が、複雑な流れを持ち、白波も立っている。このスラブにハーケンを打ち、ロープをフィックスしてくれる。

 

おかげで私も、今まで来れると思っていなかったゴルジュ内部に20mほど入り込むことができた。

 

F1左岸のスラブに取り付くことも不可能な水量。本来ならばここを鐙トラバースで越える予定だった。

 

支点回収のため、再度入り戻ってくるN田さん。中央より左側を泳ごうと思っても水流でどんどん右に引き寄せられ、S田さんが力一杯引きつける。楽しそうではあるが、結構真剣な表情での帰還。

 

その後は、前日に購入したバイルとハーケンを使ってリスの選び方から打ち込む時の注意点などなど教えてもらいながら実際に打ってみる。「効いたときの音の変化」が明らかで、体感して学習できた。

ゴルジュ入口右には残置ハーケン・リングがいくつかあり、それを使って鐙トラバースの練習。S田さんが始めに絶妙なバランスで左手で追加ハーケンを打ってくれた。すごい。

 

 

呼ばれて振り返ったところだから笑っているが、その実、なかなか苦戦中。鐙の掛け替え、メインロープのクリップ、セルフビレイの掛け替え、左手でのカムのセット、そのカムを信用して体重をかけるドキドキ感、戻る時はその逆で…頭の中は混乱の極み。背後からの叱咤激励を受けつつ、たっぷり時間をかけて往復する。

 

練習の全体像。

 

ナイスショットです。

 

常に苦戦。

 

余裕顔のN田さん。今回もかなり寒がっていましたが体調は大丈夫でしょうか…。結局15:30過ぎまで鐙練習をしてから下山の充実した一日だった。

下山中、流されても危険のない所で、N田さんに手招きされ膝までの深さの急流を渡渉してみた。ちょっと動いたら足を持っていかれそうでじっと踏ん張っていたら後からS田さんがやってくる。「きっとスクラムで渡ってくれるんだ。」と思って待機していたら、なんと身動きの取れない私に水をかけたり、押したり引いたりし始める。負けるもんかと取っ組み合い、結局順番に足元の釜に流された。

今回も、新しいことをたくさん教えていただきました。新しいアイテムの使い方や初めての技術、水の読み方。ゴルジュの通過はできない日だったけれど、「真剣に遊んだ」とてもいい一日だった。

 

 

 

 

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