2014/10/26 谷川一ノ倉沢烏帽子沢奥壁 南稜フランケ

日程:2014年10月26日
メンバー:I、A津さん(イオりん)

当初の予定は25日に南稜フランケ、26日はどこかでフリーということであった。

【プロローグ】
各自、谷川ベースプラザに25日am5時集合ということで24日(金)夜に水上に到着した。
ベースプラザ1Fは夜間でも駐車できるということなので、入ろうとすると規制ロープが…
立て看板を見ると、入れるのは朝7時以降。混雑時期の土日は少し下のPに駐車して下さい。との御触れが。
仕方なく、そのPに向かうと、慰霊碑横であった。周囲は真っ暗で自分の車以外に人がいる気配はなし。トイレの灯りもなし。
このまま未明までここにいると、見てはならないものを見る予感がしたので、土合駅で仮眠することにした
待合室には2名のクライマーらしき方々が。ちょっと安心。
車で仮眠していると。AM2時前にケータイが鳴動。イオりんからである。
嫌な予感がする。
話を聞いてみると、水上に到着してコンタクトを外そうとしたら破損した。替えのコンタクトもないし、メガネはあるがスポーツタイプではないので登攀は出来ない。一旦、埼玉に戻るので登攀は翌日にして欲しい。とのこと。
でたよー・・ハプニング王子。
無理言っても仕方ないので、承知した。
とりあえず、朝まで寝るか。
翌朝、8時頃起床。さて何するか。とりあえず飯だな。
なにを食おうか。ふと、前々より気になっていた、みなかみのデカ盛り食堂「あしま園」を思い出す。
とりあえず、臨戦態勢を整えるために、近くの公園で1時間ほどジョギングをする。
そして、あしま園で「特製オムカレー」を食す。
「うん、うん、うまい」ボリュームも満足。


そして、湯テルメで汗を流し、時間を潰す。
何だかんだで待ち合わせ時間に近くなり、道の駅に向かう。
イオりんと合流し、軽い宴会。

【26日】
翌日は慰霊碑横のPから出合まで歩くので、4時に道の駅を出発。

05:07 出合着。準備を兼ねて一服。
05:40 出発
右岸を歩いていくと、踏み跡が出てくる。そのうちまた沢に出る。
白いのっぺりとした岩が出てきたので、沢を渡りまた右岸の踏み跡に入る。その内、懸垂下降点に到着する。後続Pも後ろからきていたが、どうやら一番乗り。

白い岩

懸垂50m(Fixも有り)

06:40 テールリッジ着

07:26 南稜フランケ取付き
08:00 1P(Ⅳ+)30m/リードI
事前の情報通り残置Pほとんどない。ランナウトに絶えながら登る。体感、グレード以上。

登攀ライン

1P終了点より下方(南稜テラスが見える)

1P終了点

1P終了後、登ったのはどうやら「YCCルート」だと思われる。本来はもっとカンテを右上するようだ。
本来の終了点らしきものも右下数mのところに見える。

09:00 2P(Ⅳ+)40m/リード:イオりん
ここもランナウト。

2P(右に変チムが見える)

 

09:55 3P(Ⅴ+)40m/リード:I
核心P。そして寿命が縮まったP。
ハング下を右にトラバースし、新しいRCCがあり、そこから直上。細かいスタンス、カチ。
そして登っても一向に残置ピンがない・・
気が付けば25mはランナウトしている。
腕がパンプしそうになる感覚がでてきて、もしここでフォールしていたらと思うと、ゾッとした。
数m上にフレークらしきものが見えたのでここで、カムをきめる。
結局、終了点まで、2箇所しかランナーが取れなかった。
フォローで登ってきたイオりんからトラバースで右に出て直上ラインも右では?
ラインが間違っていたらしい。。。
たしかに直上後、右にトラバースして終了点があったな・・・
ルーファイだめじゃん。
テラスで小休止。

3P終了点より下方(青ラインが本来のラインか?)

3P終了点

11:00 4P(Ⅴ)40m/リード:イオりん
トラバースのラインが草付きで足元がかなり悪い。
フォローでの登攀中、ハプニングが
右目のコンタクトが外れ、落ちてしまった。
焦点が合わず苦戦。

4P

11:45 5P(Ⅴ-)40m/リード:I
焦点が合わないので、リードを替わってもらおうかと思ったがやりたい気持ちが上回りリードする。
ランナーは腐ったハーケンが2,3箇所。直上後、右に行き過ぎたのか、YCCルートに入ってしまったのか、
終了点が2枚の腐ったハーケン。ハンギングするのも恐ろしかった。
トポでは途中から草付きに入るとあるが、よく分からずハング下まで行ってしまった。

5P終了点より下方

5P終了点

12:30 6P(Ⅲ)15m/リード:イオりん
トラバース悪い。絶対Ⅲ級じゃない。

6P

13:00 馬の背リッジに合流
無事、完登できたことを喜び、感動の握手を

すぐに南稜ルートを下降開始。
南稜テラスでは南稜を登攀していたパーティーが下降を終え、テールリッジに向かうとこだった。
どうやら、一番最後のパーティーとなってしまった。

16:00 出合着

ベースプラザに着くころには既に日が暮れかけていた。
時間的にはぎりぎりだった。
登攀を振り返ってみると、トポに記載されている「弱点をついて、フリークライミングのルートファインディングを楽しめる」はこなせたとは言い難いが、十分にアルパインを堪能できた。
しかし、だいぶ命を削られた一日だった。

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