2014/3/29 凍った尾瀬沼を渡って燧ケ岳

凍った尾瀬沼を渡って燧ケ岳

Posted on 2014/4/28 by F沢

メンバー:2名   S下(リーダー)・F沢(レポ)

日程:平成26年3月29日(土)-31日(月) (28日(金)戸倉駐車場前泊)

前日の23時に出発し、25時半頃戸倉駐車場着。テントを張って就寝。(駐車場無料)

いいお天気。朝ごはんを食べて楽しみと緊張半々の気分でいざ出発!(6:00発)
大清水まで8㎞の林道歩き(8:05着)。綺麗に除雪されていてびっくり。

大清水から一之瀬休憩所までは3.5㎞。ここも綺麗に除雪されていました。
一之瀬休憩所は雪の下でした。(9:25着)

ここからは本格的な山道。最初は夏道を歩き始めましたが、
沢に近くて危険なため、高巻きしてコースをとり、
急登の冬路沢をラッセルしながら進みます。
一之瀬休憩所を出発してから約7時間・・・三平峠を越えて、
尾瀬沼がやっと見えてきました。

この景色を見たら全てが吹き飛びます。
ほっとしたのと、感動したので最後ボロボロ泣きながら歩きました(*^_^*)
360℃真っ白で、他に誰もいない景色。何の音もしない景色。
静かすぎて耳がきーんとしたのはいつ以来だろう。
この季節しか見られない景色です。(17:00着)

尾瀬沼の上にBCを張ります。リーダーの手際のよいテント設営にホレボレ。
夜ごはんを食べて就寝。
2日目。朝起きると、天気予報通り小雨が降ったり、晴れ間が出たり変わりやすい
お天気。燧ケ岳頂上に向けて出発!(5:30発)
どこでも歩けて、私たちが歩いた後に道ができる楽しさを 感じながら歩きます♪

歩いているうちに、風も雨もどんどん強くなってきました。
写真を撮る余裕もなくて状況をお見せすることができません(T_T)
風に吹き飛ばされそうになりながら、頂上と思われる場所に到着。
(後でGPSで確認したら残念ながら頂上は踏めていませんでした)
びしょ濡れになりながら、BCに何とか到着。きつかったー(15:20着)

リーダーが燃料をたっぷり準備してくれていたので、ガスをガンガン
つけて濡れた物や服を乾かしました。冬山の装備の大切さを感じました。
夜ごはんはカレーを食べて元気回復♪
風はどんどん強くなりこのままテントが飛ばされるかも・・・と心配しながら就寝。

3日目。引き続き風も雨もひどい状態。
テントの中で準備を済ませて出発。(6:20発)
尾瀬沼の上はホワイトアウト状態。GPSがないと怖くて歩けません。
一晩で20㎝位雪が降ったでしょうか。「今回は晴れれば夏山、荒れれば厳冬期の冬山」と言っていたリーダーの言葉を体験しました。
来る時の冬路沢を避けて、夏道に近いルートをとります。
歩いているうちにだんだんお天気が回復してきて、ほっと一息。

一之瀬休憩所到着。(11:20)
大清水到着。(12:45)
戸倉駐車場。(15:10)
3日間で会ったのは、大清水まで原チャリで来ていた渓流釣りの方だけでした。

今回の山行を通して、冬山初心者マークのうちに、冬山の穏やかで美しい状態が
一瞬で、怖くて厳しい状態になるのを体験できてよかったです。
だからこそ装備や計画の段階が重要なんだということをより強く感じました。
そして、ホワイトアウトになった場合の人間の感覚はあてにならないということも
よくわかりました。GPSはこのような山行には不可欠だと思いました。
今回、「行きたい!」という気持ちだけで同行させてくださったリーダーに感謝です。
今度は、尾瀬沼の上を渡るわけにはいかないけれど、夏に同じルートを歩きたいです。

附記 (リーダー総括)
3年来暖めていた尾瀬沼を歩き燧ヶ岳を登るプランがやっと実現した。今年も人
が集まらず、単独行も止むを得ないかと思っていたところ、F沢さんのオファー
があり感謝している。さすがに3月の尾瀬の単独行は恐い。人が居ない。道が無
い。視界が悪いと目標が無い。そんな中一人でも傍に人が居ると感覚的に随分違
うものだ。一人でも遭難できないが、新人連れて二人で遭難などとんでもないこ
とだ。天候の状況が遭難しやすいパターンだっただけになおさらである。特に
30日雨の燧ヶ岳登山、30日から31日朝までの吹雪の一夜、31日吹雪でホ
ワイトアウトの中テント撤収し出発。かなり厳しい状態でも泣きが入らなかった
のはありがたかった。わずか3日間の雪山ではあったが多くのことを経験できた面
白い山行だった。    S下

 

 

 

 

 

 

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