大宮アルパインクラブ
DATA CONTENTS
日付 2009/8/22-24(21前泊)
宿泊 テント
天気 ほぼ晴れ
メンバー 横田川(L) 濱田
歩行時間 8月22日 起床(6時)〜出発(7時半)⇒魚野川本流の川原(10時50分):::着替え:::遡行開始(11時10分)⇒千沢出合(11時半)⇒桂ノ沢⇒高沢(13時)⇒ナマリ岩(14時10分)⇒黒沢付近テン場調査⇒ナマリ岩幕営(15時30分)〜就寝(20時)
8月23日 起床(4時半)〜出発(6時15分)⇒奥ゼン沢(8時15分)⇒小ゼン沢出合(8時30分:ザックデポ)
:::調査遡行:::
⇒庄九郎沢出合(10時)⇒庄九郎大滝11時⇒小ゼン沢出合(12時)
:::調査終了:::
⇒小ゼン沢⇒水源(15時)⇒稜線(15時25分)⇒五三郎小屋(16時)〜就寝(19時)
8月24日 起床(4時半)〜出発(6時)⇒大高山(6時25分)⇒カモシカ平(7時10分)⇒高沢山分岐(7時35分)⇒野反湖キャンプ場(8時50分)⇒野反湖駐車場(9時)
アクセス 川越駅(23時)〜野反湖車中泊
報告者【濱田】
出発地前泊で魚野川本流を二泊三日で遡行した。
当初、葛根田川の予定だった。休暇が取れたら参加したいと申し出ていた。
しかし、天候や諸事情で魚野川に変更。通常一泊二日のコースを二泊で周っていただけるとのことで喜んで参戦。
8月21日(金)夜、川越駅で横田川さんに拾っていただき野反湖へ。現地で車中泊。
夜間、前線通過が予想されたが、到着時点では気圧の変化無し。
8月22日(土)初心者沢道場初日
明け方ざーっと雨が降っていたが起きだす頃には止み、白雲の浮く青空が見えた。腹ごしらえし、準備を整え切明に向け出発。歩き始め3時間半を過ぎた頃、切明に降りきる手前で入渓地点へのわき道(左)に入った。張ってあったトラロープで5Mほど下り入渓地の魚野川の川原に出た(写真1)。準備を整え遡行開始。渓流というより川。膝上・股下渡渉を繰り返し前進。まもなく千沢出合に到着。へつったり、高巻いたりしながらさらに前進。水がとてもきれいで透き通っていた(写真2)。高沢出合を過ぎ、ネットの写真で印象に残っていたナマリ岩に到着(写真3)。黒沢出合の先まで進んだが、幕営地はあるものの薪に出来そうな木がない。流木が近くに溜まっていたナマリ岩まで戻り幕営。テントを張り薪集め。その後、1時間の自由時間。17時から3時間ほど焚き火を楽しみ、就寝。
8月23日(日)初心者沢道場第2日
冷えた空気に目が覚めた。腹を満たし遡行開始。今日も美しい沢を堪能しながら順調に進む。ほどなく6-8Mくらいの滑滝に到着(写真4)。右岸をへつり、滝の水際を登ろうとするが・・・。釜は青く透き通り深く、コケが生えヌルヌルのスラブに怯んだ(写真5)。ロープを出していただく。ここで墜落。1回目の墜落で水線の中にぶら下がった。上を向くと息が出来ない。息を整え再挑戦するも、2回失敗。水の冷たさが体にしみた。手もかじかむが退却はない。クラックに両手をかけ、グッと踏み込み核心の左手がとれた。登りきり横田川さんにお礼。「2回も落ちたねっ!」「ここからナメがつづくからきれいだよ。」反省しつつ歩を進めた。再び現れたナメ滝は容易な左岸を登った(写真6)。横田川さんは迷わず右岸(写真7)。小ゼン沢出合でザックをデポ。難しくないから行ってみよう。本流の庄九朗大滝までを往復。小ゼン沢出合まで戻り、「今日は五三郎小屋まで行っちゃおう」と横田川さん。
小腹を満たし出発。小ゼン沢を詰めた。枝沢を過ぎるたび、徐々に水量が減ってきた(写真8)。源頭部が近づくにつれ、稜線が見えてきた。空は青く白雲の浮く晴れ。水が涸れ程なく背丈ほどのササを20Mほど藪こぎ(写真9)。稜線の登山道に出た。装備を解き五三郎小屋に急いだ。笹の揺れる小高山を登った(写真10)。振り返ると遠くの山々まで見渡せた。順調に歩を進め、鞍部にある笹原から150Mほど下り五三郎小屋に到着。水場があり、屋根のある小屋。中には焚き火の跡。ブロック積みの壁に土の床。寝るのはちょっと・・・という感じ。小屋前にテントを張った。もやが出て空は見えなくなった。横田川さんが薪を確保。2時間ほど焚き火を楽しみ19時就寝。
8月24日(月)初心者沢道場第3日
うぅ〜寒い。夜間、着られるものすべてを着込み、腕は被服の一番中まで戻し繭になった。4時半起床。横田川さんは既に火を起こし始めていた。お茶を飲み、腹を満たしたら野反湖に向け出発。目標タイム3時間が告げられた。横田川さんは前回ここからの登山道で熊に出会ったそうだ。朝露にぬれた膝丈の笹を掻き分けながら進んだ。冷たいが気持ちよい。そよ風で笹が音を立てていた。今日は先発していた。横田川さんが後ろに追いついたのに気付かず、途中振り返ったときに腰が抜けそうになった。「どぅをぉっ〜!」驚愕した顔がかなりこっけいだったと思う・・・。熊かと思った。大高山を超え、カモシカ平が見えてきた(写真11)。とても美しい笹原。谷筋に沿ってもやが吹き上げてくる。空気がおいしい。ここでテン泊できたら気持ちいいだろうなぁ。アップダウンを繰り返し、ようやく野反湖が見えてきた(写真12)。
駐車場に到着。ほぼ目標の3時間でつくことが出来た。横田川さんに握手していただいた。
さて、温泉で汗を流しましょう。
ほのかに硫黄の香がする道の駅六合の温泉で汚れを洗い流し、さっぱりして家路を急ぎました。
遡行中〜帰路の車中、いろいろなことを教えていただき、楽しさに加え実り多い山行でした。
横田川さん、ありがとうございました。「おまけ」も最高でした!
写真1 入渓地点
写真2 清流
写真3 ナマリ岩(幕営地)
写真4 ナメ滝
写真5 今見ても楽勝に見えるのだが・・・
写真6 ナメ滝
写真7 簡単に登る
写真8 水量減
写真9 カメラを揚げ撮影するも、隊長の頭が見えない
写真10 小高山へ
写真11 カモシカ平
写真12 野反湖