山登りを始めて1年と3ヶ月余り。北アルプス方面は未踏の地である。本来の予定は、3、4日涸沢の予定であったが、天候不順で4日前夜発日帰りの焼岳となった。秋雨の長引くほんの一日だけの快晴に恵まれ抜群のハイキング日和だ。沢渡の駐車場はほぼ満車で、丁度足湯に近い場所が、うまく空いていたのでテントを張ることにした。前夜の空も星が出ており雲ひとつなかった。期待に胸が膨らむ。一時間近く楽しい宴をとり12:30に就寝。朝は5:00に起床。ゆっくりと朝食、準備をしタクシーで中の湯10号カーブ登山口まで向かった。登山口付近には、路上駐車が多かった。軽く準備ストレッチを行い出発した。樹林帯の道を時折急登する。登山者が意外と多いので、追い越したり、追い越されたりしながら高度を上げてゆく。樹木の間からは、予想通りの素晴らしい青空が見える。シラビソやブナなどの樹林帯を過ぎ、熊笹、ナナカマドなどの灌木帯となるころに焼岳のピークと白煙を吹く姿が見えてきた。完全な紅葉ではないが、所々に薄っすらと赤や黄に葉を染める景色、真っ青な雲ひとつない空を楽しみながら、快適に登ってゆく。森林限界を超え火山の硫黄の匂いが強くなってくる。最後の急登を登り山頂へ到着。途中記念写真を親切丁寧な年配の方に撮ってもらった。焼きだけの眺望はなんといっても目の前の穂高連峰と空に突き上げるようにそびえる槍ヶ岳。私には初めての穂高や槍を自分の目で見ることが出来た。 |