Omiya Alpine Club
山行報告
DATA CONTENTS
日付 2010/05/18
宿泊 日帰り
天気 快晴
メンバー 菅野
歩行時間 2時間30分(沢登り)、アプローチ含めて約8時間
アクセス 記録参照
Report by 【菅野】
記録 バス停(8:30)〜出合(11:00)〜二段大滝(11:45)〜稜線(13:30)〜雨山峠(14:00)〜出合(15:30)〜バス停(16:15) 今回で2回目の単独沢山行である。今年度は勤務先が変わったことで平日が休みになった。単独山行をかねてよりしたかったこと、また計画立てから、地図読み、ルート取り、危険への対処など総合的なスキルを身につけることを目的とした。結果は、前回の勘七ノ沢にまして大変充実した山行となった。  朝、天気はよい。バスが寄バス停に到着したのは、8:20。登山者は私一人。缶コーヒーを1杯飲んで長い電車移動の体をさます。天気はピーカンで大変気持ちがいい。 まずは、出合まで寄沢奔流沿いの林道をのんびり歩く。途中山菜などを摘んだり、植物観察したりしていくので、1時間で行くところを2時間で行く。途中、コゴミ、イタドリ、タラノメ、ミツバウツギ、アザミ、クズを採っていく。さて、出合の付近で20分ほど行ったりきたりする。雨棚沢は沢の支流なので、支流があるともしやと疑い、また地図にあるはずのない間違いの標識にだまされ、不安が増大するも、ルート図と説明と地図を信じて出合を見つける。見つけたときは迷うなんてことのない明瞭な出合だ。ルートファインディングは総じてこのような経験を伴うことが多いのだろう。ほっと一安心して広大な河原が広がる出合で荷を卸し準備に取りかかる。10分後、11:00に出発。  立て続けに堰堤を3つ越える。さらに堰堤を3つ。誰にも登られていないのだろう。踏み痕は最後までなかった。堰堤越えも思った以上の難所であることがわかった。左右の端から巻くのであるが、大変脆く、不用意に岩角を掴もうものなら、抜けるどころか、一体がまとめて崩れるようである。手をかけてよい岩かどうかを確認しながらの作業、神経を使う。  続いて、F1、F2と続く。快適に越える。水は勘七よりもきれいなので、それが気持ちよい。岩盤が花崗岩質で白いからだろうか。ほどなくして、核心の2段大滝のエリアに到着。見応えのある滝で新緑がその美しさを際だたせている。登るルートをよく観察する。気合いを入れて、いざとりつく。さすがに全身に浴びる5月の水は冷たく息が止まる。棚にあがり、中間部。残置ハーケンが打ってある。水流の中を手でまさぐるが足がかりがなく、途方に暮れる。かすかなものでもと、何度か探すもない。離れたところにあるが、体勢が悪い。手の力で強引にあがろうとするが、身の危険を感じる。そこで、高巻くことにした。パートナーがいたら、もう少しねばりもするが、単独行。無理をしてはいけない。さて、高巻きも緩くはない。ふかふかの急斜面をキックステップで登るのが精神を削るような作業である。手がかり足がかりは木の根であるが、消して枯れ木には足をかけられず、いちいち葉を出しているかを確認する。例え元気そうでも、土ごとはがれそうなところはできるだけ体重を分散させる。なんとか難所を越える。滝も怖かったが、この高巻きも怖かった。ロープが必要なところであろう。1級とは思えない。  その後、さらに5m、8mの垂直の滝が続く。こちらの方は問題なく越える。その後は堰堤を複数越え、枯れた滝をいくつか越える。ほとんど水流もなくなる。詰めの下で二股にでる。左か右かを迷い、最初左を行くも、すぐに狭くなるので、右からつめる。どちらでもよかったのだが、GPSでログをとっていたので、後で地図通りいけたかの確認のため、多少いきつ戻りつした。  稜線にでてからは、新緑を楽しみながら、足早に下山。帰りは小田急線で人身事故らしい。大幅におくれ、そのまま例会へ直行。  いくつか反省点をあげたい。まず、地図読みに関して。拡大印刷した地形図を持っていったが、何度か支沢を読み間違えた。沢に行く時は、次回から支沢を地形図に書き込んで用意したい。ルートファインディングはとにかく地図頼みである。次に、沢沿いの地形は脆かった。歩かれていないこともあり気は抜けない。今後も、その心づもりが必要である。最後に、今回は単独ということで、いつも以上に慎重に壁を観察した。一人で歩くことで様々な場面に遭遇するが、すべてを一人で対処しなければならないので、まだ様々な場面を経験する必要がある。