Omiya Alpine Club | |||||||||||||||
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Report by 【布村】 栂海新道放浪記 セカンドネーム ・海パン持って山に行こう! ・海抜3000mから0mへ! 本来は槍ヶ岳の北鎌尾根を走破する予定であったが あいにくの天候不良により、代替案の栂海新道(海パン持って山に行こう)に変更となる。 1971年に地元のさわ●に山岳会により開通した(しちゃった?)有名な登山道であり、 @旅程の長さに伴う持久力 A軽量装備化と速度維持 B天候 C参加メンバーのテンションの高さ(お祭り気分必須) 上記全ての条件を満たさなければ参加どころか起案も生まれない旅路であり、 特にCは重要必須項目である事は否めず、今回参加出来たことは誠に幸運であった。 7月18日深夜 出発点の栂池スキー場ロープウェイ到着時はシトシトと雨が降っており、 今回の2泊3日の旅は雨に祟られるだろうとややしょんぼりモードである。 7月19日(早朝) ★1日目 栂池ロープウェイ⇒栂池⇒白馬岳⇒雪倉岳避難小屋 歩行時間8時間 朝っぱらからシトシトと雨が降る中、旅路の準備を行う。 ロープウェイは7時半からの営業の為、出だしはチョッと遅めである。 次に我が愛車と会える日は3日後となるだろうと想定し 車上荒らしに合わないように願っていた。 ロープウェイ乗り場にザックの重さを計る体重計があり、軽量化を努めた 我がザックの重さを計ってみた結果、判定は12、5kg・・・ 水2リットルと4人テントが入っているとは言えチョッと重いと感じ、 あと500gは削る努力が必要かなと感じていた。 あいにくの天気により栂池までの山道は展望も無く、 栂池に着いても展望は無く、今まで歩いてきた道を振り返っても展望は無く、 霧のような雲と時々濡れる程度の雨に辟易するも高度が 上がる事による気温の低下で、逆に動いている方が暖かく快適であった。 13時 白馬岳との分岐に到着。 白馬岳へピストンすると往復1時間半程度は掛かるので躊躇していたが、 有志2名の女史が海抜3000m⇒0mを果たしたいとの事で2名だけ白馬岳に向かった。 (白馬岳って2932mだから3000mじゃあ無いのに・・・あと、この曇りの中では なんも見えないのに・・・の一般的な考えはここではナシでお願いします) 雪倉岳避難小屋までの道に雪渓が途切れている箇所がありここで水を補給する。 雪渓の雪解け水は冷たく、火照った体を十分に癒してくれるありがたいモノである。 (鳥獣、人の排泄物で汚染されてない?ってのは時効ですので言わないで下さい) 15時 雪倉岳避難小屋到着 ※本来「本気で遭難した人用」の避難小屋ですので宿泊施設気分で泊まってはいけません。 こちらの避難小屋はとても広く、しかも小屋内にトイレもある(刺激臭付) 快適な小屋である。各々濡れた服や合羽を広げ、夕食の準備を行う。 装備軽量化のため、食事は各々準備のアルファー米1個とかの侘しい食事であるが 今日の旅路の話、今後の展開と今までの山の話等で盛り上がり、消灯を迎える。 夜間、複数のメンバーから「寒い」との理由でガサゴソ音がして目が覚める。 各々服を着たり、ツエルトやテントのフライを巻いたり体を密着したりで寒さを凌いでいた。 自分も少々肌寒さを感じ、脱いでいた靴下を履いた所、「寒さの感じ方が違う」と非難を浴びた・・・ 7月20日(早朝) ★2日目 雪倉岳避難小屋⇒栂海山荘(避難小屋)⇒白鳥避難小屋 歩行時間11.5時間 出発は、また雨である。 しかし雨は出発の時に降っていたがすぐに止み、ずっと曇り空であった。 途中、10名ほどのパーティを追い越したがペース的に栂海山荘(避難小屋)に 間に合うのかチョッと気がかりであったがガイドが2名付いているようだったので 気がかり程度で心にとどめ、旅路を続ける。 途中、アヤメ平から富山湾が見れ、あの海に向かって歩いているのかと思うと 栂海新道を作った方々の「だって海に行きたいんだもん!」の気持ちが少々理解出来た。 山々の景観と彼方に見える海、そしてその海に向かって歩いているという事実、 曇り空ではあったが中々体験できない事である。 つか、カンカン照りでは森林限界を超えたこの何も無い稜線では本気で脱水症状に陥るであろう。 13時 雨が降り始めた頃に栂海山荘(避難小屋)に到着する。 本来はここを宿泊地にする予定であったが、あと4時間歩けば白鳥小屋に到着する事と 今日、白鳥小屋に到着すれば3日目は4時間程度の歩行で海に着けるなどの理由から 少々の休憩後、白鳥小屋へ行く決定をする。 ここで一人の登山者から「白鳥小屋まで行くなら自分も行く」と申し出があり以降付かず離れず同行する。 ※雨がシトシト降っていたのでここで泊まってもいいなと実は思っていた。。。 歩き始めてから思ったことは「雨の中、みんなテンション高いな〜♪」であった。 ちなみに2日目は殆どトップを歩いておりました。理由は簡単、 他の人にトップを譲ると「滅茶苦茶ペースが速いから」です。OTZ 我が体力と脚力、そして他のメンバーの体力と脚力をトータルに、そして 冷静に観察しヤラレる訳にいかないと判断してトップ(頭)を抑えたわけです。 これぞ賢者の知恵です、気が向いたらみなさんマネしてください。 ちなみに小屋直前の1つ手前の山からあと1時間以内で到着する場所から 各自ペースフリーって事になり、結局自分がビリで小屋に到着したのはナイショである。 16時 白鳥小屋に到着、2階建ての立派な小屋でとっても清潔である♪ 窓からは富山湾が覗けちょっとしたリゾート気分、しかし時々室内でカマドウマ(バッタ)が跳ねてます。 (みんな泥だらけで食事も貧相、水も手持ちが豊富に無く、チョッと汗臭いのを除く) お酒は自分(だけ)が持ってきた緊急用の消毒薬兼着付け薬代わりの ウイスキー(200ml程)を皆でお湯割りにして飲み廻す。 初日の夜にも半分程度飲んだのでここで一気に空にする(ほど豊富に無かったけど・・・) 普段はウイスキーの香りなぞ気にもしてなかったがこの時は心底いい香りと感じた。 お酒も入り、旅程も終わりに近づき、全員の気力体力は充実しており天候も元々雨でしょ? の割り切り方で気にもしておらず残りの旅路を楽しむゆとりが出てきた。 栂海新道から同行された方は1階に一人で就寝につき、我々は2階を占拠していた。 宴の音が少々うるさいかなと気になったが、自分的には人が出す音は山小屋やテントでは 逆に安心出来るのでいいのかなと勝手に納得していた。 ★白鳥小屋お気に入りポイント★ 1 夜、2階の窓から見える真っ黒な富山湾と転々と光る漁火、小さな町の灯り まるで箱庭のような景観はカメラでお伝え出来ないのが残念至極でございまする。 2 ここのトイレは革命的な発想のトイレでかなり気に入りました。 勝手に名付けますが「おトイレ風大自然ぼったん便所」 気になる方は是非、白鳥小屋まで来て自身の目で感動を味わって頂ければ幸いです。 7月21日(早朝) ★3日目 白鳥避難小屋⇒栂海新道登山口(親不知海岸) 歩行時間4時間 出発は、またまた雨である。 天候に関しては最初っから期待すらしておらず 「最近はカッパの発動率が高いな・・・」程度に麻痺している。 この辺りから、高度が下がって来たことにより空気が濃いなと感じるようになる。 途中、舗装された道路を2回ほど横断し、文明圏に帰ってきた実感が沸いてきた。 道路を横断する度に大休憩を取り、現在位置の確認と今までの旅程、終わりの距離を確認し 「よくここまで歩こうって気になったもんだ」と我ながら感心する。 登山道を歩いていたら次第に車の走行音が聞こえ、下を見ると道路が見え始めた。 5分も歩くと車道と並んで歩く形になり数十メートル先には「栂海新道登山口」の看板が見えた。 予め調べていた「栂海新道登山口」の看板と違い、リニューアルされていたのはかなり残念であったが ようやく終点に着いた充実感が沸き、全員で一緒に10時にゴールを踏む。 お約束の記念写真を栂海小屋から同行していた方にお願いして全員で撮る。 さて、今回の旅の主旨は「海に行こう!」である。 山に入ったのに海に入るのは恐らくこのコースだけであろう。。。 登山口から海に向かって見える階段を降りていくと(結構階段が長い) 富山湾独特の砂浜っていうより玉砂利の海岸というか、磯に降り立った。 (5cm程度の角が取れた小石まみれの海岸である、石焼き芋作るのに便利そうな大きさの石です) 生憎の曇り空であるが海に飛び込み久しぶりの海水浴を堪能する。 ※女史2名の水着姿を肖像権の関係でお見せ出来ないのは全く持って残念至極でございます。 お風呂に入る前に大雑把に体を洗ってしまおうって感じで海水浴を楽しんだのは私だけでしょうか? お風呂から上がり、では無く、海から上がり、親不知観光ホテルのお風呂に突入する。 久しぶりのお風呂は体に心地よく、伸びたヒゲも剃り応え満点でありまする。 お風呂の後は親不知観光ホテルから(別料金ですが)最寄の親不知駅迄送って頂いた。 親不知駅⇒大糸線糸魚川駅(お昼ご飯を堪能)⇒白馬大池駅と経由し出発地点の 栂池スキー場駐車場へ14時に無事到着(車は無事でした^^v) 今回の旅の醍醐味はロングトレイルと海に向かって歩いていく事、 そして海水浴。無事に旅路を終えた事を感謝し筆を置きます。 |
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出発の場 |
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1日目雪倉非難小屋 |
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2日目つがみ山荘 |
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2日目白鳥小屋 |
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2日目稜線にて |
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2日目蓮華温泉分岐 |
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3日目旅の終了 |
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3日目海水浴 |
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