Omiya Alpine Club
山行報告
DATA CONTENTS
日付 2011.8/19〜8/20
宿泊 前夜発 車中仮眠・テント1泊
天気 19日・・・曇りのち晴れ  20日・・・曇りのち晴れ
メンバー 石倉、原、眞野、田中、kuri
歩行時間 8/19
酸ヶ湯温泉登山口7:00⇒仙人岱8:30⇒鏡沼9:15⇒八甲田大岳山頂9:25⇒避難小屋10:05⇒毛無岱湿原10:45⇒酸ヶ湯温泉12:00  (5時間)
8/20
鉾立登山口5:30⇒展望台5:37⇒御浜小屋(鳥海湖)7:12⇒七五三掛(しめかけ)8:15=(千蛇谷コース)⇒頂上御室9:50⇒山頂10:05⇒頂上御室(昼食)⇒11:25七高山⇒外輪山コース⇒七五三掛12:55⇒御浜小屋(鳥海湖)13:55⇒展望台15:15⇒鉾立登山口15:20  (9時間50分)
アクセス 18日
大宮駅西口20時〜東北道久喜IC〜黒石IC〜酸ヶ湯温泉駐車場19日5時着(1時間仮眠)
19日
酸ヶ湯温泉駐車場〜奥入瀬渓流・十和田湖(観光)〜樹海ライン〜秋田道能代南IC〜河辺JCT〜秋田東北道本荘IC〜鉾立登山口駐車場
20日
鉾立登山口駐車場〜R210〜R7〜山形道酒田みなとIC〜湯殿山IC=月山IC〜村田JCT〜東北道〜久喜IC〜久喜駅(解散)〜上尾
Report by 【眞野】
19日八甲田山
 酸ヶ湯温泉登山口から目の前に見える八甲田の大岳はなだらかな山容。酸ヶ湯温泉登山口から熊笹やダケカンバの低い林の緩やかな登山道を1時間弱歩くと視界が開けて硫黄の匂いの強い沢に出る。沢の音を聞きながらしばらくすると木道を敷いた仙人岱に着く。ここでは八甲田清水の水場で喉を潤す。高山植物の名前は詳しくないが、7月は綺麗であっただろうお花畑の間を田中さんと原さんのラジオトークを聞きながら登ってゆく。途中には幾つかの沼が点在している。高度を上げて展望もよくなった中腹には、爆裂火口に水がたまったとされる鏡沼がある。比較的小さい沼だが、ここにはモリアオガエル、クロサンチョウウオ、メススジゲンゴロウなどが生息しているそうだ。整備された石畳の道を登って行くと間もなく大岳山頂に到着。天候は曇りだが、雲は高いので視界はよい。周りに妨げとなる山がないので北に陸奥湾、東には太平洋が見える。山頂は気温は低く寒いくらい。八甲田の山に登れるとは思っていなかったので、感激と喜びをしばし味わった。コーヒーを飲んで軽く食べて下山。下りるコースは避難小屋から湿地帯へと行く。湿原に足を踏み入れると木道が続く。水はけのわるい溶岩台地の上に出来た湿原は景色もよく落ち着いた感じがする。因みにこの“高層湿原”と呼ばれる地形は会津駒ヶ岳や尾瀬ヶ原、奥日光などのそれと同じである。途中に作られた毛無岱の10m四方くらいの休憩場所はお弁当を広げて食べるにはもってこいの場所だ。イメージしては嬉しくなってしまう。出発して高度を下げてもさらに湿原は登山口近くまで続いている。最後のやや急な坂道を下りると酸ヶ湯温泉に到着。全員で混浴に入る。入浴後は酸ヶ湯そばで腹ごしらえをして次の登山口、鉾立へと向かう。

酸ヶ湯(すかゆ)温泉登山口

視界が開けて硫黄の匂いが強い

仙人岱の清水

湿地の沼

鏡沼

頂上直下も整備された登山道

山頂は視界360度

湿原に作られた毛無岱の休憩場所

下山後、酸ヶ湯温泉前

酸ヶ湯そば(山菜そば)そうめんのような細さ

奥入瀬渓流を経て十和田湖畔で観光気分
20日鳥海山
 鉾立駐車場からは、酒田市の夜景が綺麗でその先には日本海が広がる。漁船の漁り火らしい灯りも熊本の不知火をも思い出させる。テントの中の気温も丁度良く心地よい寝床に入って4時30分に起床。朝食後、登山口(5合目)に登山届を提出して出発した。登山口にある横に低くたなびいたダケカンバの木を見ると豪雪地帯である事がわかる。観光客も登る舗装された歩道を5分登ると渓谷の白糸の滝、鳥海山が一望出来る展望台に着く。朝も早いので人は少なかったが、ボランティアの観光案内と称する秋田弁のオバチャンが解説してる。一眼レフを覗いてみろと粘り強く言うので見てあげたが、足を動かさないとずっとしゃべり続けそうなので、申し訳ないけど出発した。登山道は敷石でよく整備され、最初から樹木林が無い展望のよい道が続いた。高原を優雅に歩くといったイメージだろうか。1時間半ほど歩くと御浜小屋に到着する。ここには眼下に綺麗な鳥海湖が望める。周りは少し遅いが、お花畑だ。少し登って鳥海湖を振り返ると霞みながらも日本海が見える。鳥海山も見え、近いような気がするが意外と遠いようだ。七五三掛(しめかけ)を過ぎると、登山道は千蛇谷コースと外輪コースに分かれていた。千蛇谷コースを行き、雪渓、外輪の痩せ尾根、近づく鳥海山を終始眺めながら登って行った。途中の雪渓は30年前に流行ったインベーダーに似ているということで、原さんが“インベーダー雪渓”と名付ける。急な岩場を過ぎると山頂小屋に着いた。休憩は先に山頂を踏んだ後にするということで、巨大な岩石がいくつも重なり合った大きな塊りで両手を使いながら登っていく。山頂直下は、楽しめるアスレッチク岩場。巨大な岩の裂け目を抜けると一番高い山頂だ。山頂はかなり狭いため休む余裕など無い。数枚の写真に収めて他の登山者に譲らなければならない。皆、楽しい山だと感動していた。今までにない山の要素を凝縮したような楽しい山だ。小屋まで下りて食事休憩とする。お約束のチキンラーメンをテーブルで食べてピクニック気分を楽しむ。その後は、石倉さんは新靴と足が少し合わなく痛いので先行して下山、我々4名は七高山へも行ってみた。これもまた感激であった。鳥海山新山が綺麗に見れるのである。このころは天気もよく下の高原から日本海もよく見えた。巨大な岩石がいくつも重なり合った大きな塊りの新山は、1801年の噴火で出来た溶岩ドーム。山頂には人も見える。
下山は外輪コースを行く。外輪コースは周囲もよく見え痩せ尾根を気持ちよく下りていった。これから山頂へ登る登山者は小屋に一泊するようで、かなりの人が登っていった。石倉さんはゆっくりと下りているはずなので追いつこうと焦ったのか、団体が休憩していたところの分岐表示を全員見逃して間違い50mほど下りてしまった。また、登り返して元の道の痩せた外輪の道を下りていった。七五三掛の手前で石倉さんに追いつき、後は登ってきた道を下りるだけだ。朝の5:30に出発して9時間50分長い歩きであったが、終始気持ちのよい“爽やか登山”であった。

鉾立登山口

展望台から白糸の滝、鳥海山

案内のオバチャンが撮ってくれた(一眼レフを自慢していたが腕は・・・・センスがちょっと・・)

樹林帯のない爽やか登山道

両脇熊笹が覆う
美しい鳥海湖

鳥海山はまだ遠い

七五三掛手前

雪渓を渡る

もうすぐ山頂小屋

溶岩ドームの取り付き

頂上直下のアスレチック岩場

狭い山頂でなんとか記念写真

鬼瓦権造とハラ坊

大休止はやっぱりチキンラーメン

新山一望(真ん中の小さな点が人 4.5人いる)

外輪の下山道