Omiya Alpine Club
山行報告
DATA CONTENTS
日付 2012/05/12〜13
宿泊 泊り(四季楽園)
天気 晴れ
メンバー 藤森、沼田、I
歩行時間 駐車場から岩場まで約1時間
アクセス
report by I
前回、前々回と天候不順により満足に登れず悔しい想いをしましたが、
今回は晴れ予報ということで前日より意気揚々で三つ峠屏風岩に臨みました。
前夜は登山口駐車場にて泊まりました。ここはトイレも併設されており快適に過ごせます。
土曜日、前日は夜遅かったこともありゆっくりと起床し9時に登山口を出発しました。
約一時間ほどで屏風岩に到着しました。
事前に講習会が開催しているとの情報は得ていたのですが、岩場は既に沢山の人がいて、
アップで予定していた中央カンテは講習会の方々に占領されていたので仕方なく右フェイスの方へ行ってみました。

1P:バイパス(5.8) / リード:W、フォロー:Fさん、Nさん
快適なフェイスでホールドも豊富でした。

2P:クーロワール(X) / リード:W、フォロー:Fさん、Nさん
上部はチムニーちっくでスメアで乗り切りましたが、トポに書いてあったように出口が核心でした。
ハンガーボルトに慣れている自分にとってはリングとハーケンはスリリングでした。カム(F1.5〜2.5)使用。

3P:No18クラック(T〜U) / リード:W、フォロー:Fさん、Nさん
グレード通りのルートでした。快適そのものです。
天狗の踊り場では展望が素晴らしく富士山もナイスでした。

昼食を取るため登山道までラペル(2P)
食後は個人的に切望していた岳ルートをやりたかったのですが、中央カンテは相変わらず激混み状態でした。
Nさん希望の乱気流をやるため再び右フェイスへ。

1P:一般ルート中央(W+) / リード:Fさん、フォロー: Nさん、W
快適なスラブ系です。Fさん、なんなく一撃。

2P:乱気流(5.9) / リード:W、フォロー:Fさん、Nさん
名前通りのルートでした(笑)単に苦手系だけですが・・
あまり登られていないのかプロテクションが少なかった様に感じました。カム(F2〜3)使用。
終了点からそのまま草付を直登し第三バンドへ。
紅葉おろしをやろうとしたのですが、プロテクションを確認できず、断念。大根おろし同様にTRなのでしょうか。
いい時間になってきたので、登山道までラペルして本日は終了としました。

夕食後、ビールを飲みながら話をしていると、岳ルートの開拓に関わったイエティの福田さんとお会いしました。
明日の情報収集を兼ねて話しを聞けました。福田さん曰くは4Pがいやらしいとのことでした。
また講習会で来ていた映画「岳」のコーディネータさんも居て、本当に小栗さんはリードしたとのこと。役者はすごいな〜
明日はなんとしても岳をやらなければと闘志を燃やしました。
21時明日に備え就寝。zzz

2日目。雲ひとつない快晴。
翌朝早速、アップで中央カンテをやりに行きます。講習会の団体さんは東面へ行ったらしく2パーティ待ち。

中央カンテ4P
1P(V):リード:Fさん、フォロー: Nさん、W
朝一にはちょうどいいルートです。第一バンドまで行きます。
2Pも繋げていけるようですが、前が渋滞しているのでとりあえずここで切りました。

2P(V):リード:Fさん、フォロー: Nさん、W
Nさんは左上に向かいましたが、Wは岳ルート2Pトライのためそちらへ。

3P(W+):リード:Fさん、フォロー: Nさん、W
核心のクラックルート。中盤の垂壁あたりが核心かな。カム(F3〜4)

4P:左ルート(W) / リード:Fさん、フォロー: Nさん、W
前のパーティもすべて左ルートでした。こちらも続いて左へ。
左上後、前傾している箇所が精神的に核心でした。
V字ロック側からラペル。1Pで第一バンドまでいけます。(50mロープいっぱい)

登山道までラペルして軽く食事を取ります。
さて、いよいよ「岳ルート」をやりに行きます。
このルートは映画「岳」撮影のため2011年春に完成されたものです。

岳ルート
1P(5.9):リード:W、フォロー:Fさん、Nさん
下部はホールドも豊富で楽しめました。上部は3m程のクラック(NP)でフォールしないか不安でしたが、
ハンドジャムがガッチリ利くのでこちらも楽しかったです。カム(F3〜3.5)

2P(5.10ab):リード:W、フォロー:Fさん、Nさん
カチ系のフェイス。核心は下部でカチをうまく拾ってハイステップ。上部はフレークを快適レイバックで楽しい。
終了点は中央カンテルートを交差し右側へ。

3P(5.10a):リード:W、フォロー:Fさん、Nさん
スローパー系のスラブ。下部と上部がいやらしい感じです。スローパーで保持しつつ次に一手を探すのに苦労しました。

4P(5.10ab):リード:W、フォロー:Fさん、Nさん
カンテを使って後半から中央カンテ右ルートと合流します。昨夜話をしたガイドさんが核心ピッチと言っていたので少々不安。
出だしから高度感があり1クリップ目までは緊張〜
中盤は右往左往し、スリップもありまたまた緊張〜
小ハングは勢いで行ってみたら以外にホールド豊富で楽しめました。
その後はV級くらいの感じです。
終了点に到着後、二人を待っている間、ルートを振り返っていました。
初めて5.9-10台のオールリードをやって、とりあえずフォールせずにいけて良かったです。少しはレベルアップできたかな。

二人が到着後、早速第一バンドまでラペルします。
ロープを回収しようとしたら、なんとピクリとも動きません。
V字ロックからのラペルはロープが引っかかりやすいと知っていたので、右側に寄って引いても全く動かず・・・
すると、空間リッジルートからちょうど降りてきた東京の山岳会Fのパーティの方がまだV字ロック上部に居た一人に声を掛けてくれました。
その方はわざわざトラバースして頂きこちらロープの掴んでくれ引っかかりをとってくれました。
いや〜本当に救世主です。改めて御礼申し上げます。
原因はどうやらクラックにロープが挟まっていたとのことです。また終了点は2箇所あり右側の方を使えば大丈夫とのことでした。

登山道まで降りてきたら、いい時間になってしまったので帰り支度をして下山しました。
その後、河口湖の温泉へ行きステーキバイキングでお腹を満たし帰路に着きました。
2日間絶好の天気で本当に充実したクライミングができました。Fさん、Nさんありがとうございました。

No18クラック

V字ロックよりラペルするNさん

クーロワール終了点より

兵ルート2P

兵ルート4P

兵ルート終了点から富士

三つ峠屏風岩

中央カンテ3P

中央カンテ4P

乱気流